もし世界から農薬が消えたら

もし世界から農薬が消えたら
ここ最近、「無農薬野菜」「有機野菜」という単語は、よく耳にします。

インターネットで農家から野菜を買えるようになったので、近くのスーパーで無農薬野菜が売られていなくても、直接農家に注文できることも大きいかと思います。

これだけ「無農薬野菜」「有機野菜」が身近になると、「もう農薬なんか使わずに、全ての農作物が無農薬野菜、有機野菜になればいいのではないか」と思ってしまう方もいるのではないでしょうか。

では、もし世界から農薬が消えたら、どのような世の中が待っているでしょうか。


20XX年。

新婚ほやほやの千葉一郎さんと、千葉由美子さんが、近所のスーパーに週末の食材を買いに出かけました。

同い年の、一郎さんと由美子さんが10歳の時に、「世界農薬禁止条約」が施行され、農薬の一切の使用、製造、販売が禁止されました。もう15年も前のことです。これにより、世界の食卓は激変したのでした。

千葉さんがまず立ち寄ったのは、パンの販売コーナーです。

パンのパッケージの右側には成分表がありますが、「小麦(遺伝子組み換え)」という記載があります。

小麦は何といってもパンの原材料で、世界中に幅広く食べられているので、農薬なしでも育つ遺伝子組み換え技術が大規模に適用されて、昔と変わらず食べられます。価格も昔からそんなに変わっていません。

ちなみに現在では大豆も全て遺伝子組み換えになっています。

次に千葉さん夫妻は、肉コーナーへ行きました。

物価の全体的な上昇を考えても、肉の値段は2倍以上に上がっています。農薬が使えなくなったため、肉の飼料の価格が上がったためです。

鶏もも肉が1パック1,000円と書いてあり、由美子さんが「やっぱりお肉は高いね」とつぶやきました。ただ、隣にある豚肉は1パック2,000円以上するので、仕方なく鶏肉を買いました。牛肉は高すぎて、庶民の食べ物ではなくなっていました。

魚コーナーに行き、千葉さん夫妻はややほっとしました。

魚は昔から比べると1.5倍くらいの価格上昇です。天然の魚は、飼料で育てるわけではないので、飼料の価格の影響を受けないためです。

ただ、肉に比べて魚が安くなったため、魚の人気が上昇し、魚も肉ほどではないにせよ価格が上がっています。イワシ3匹で790円というパックを手に取り、一郎さんは買い物かごに入れました。

野菜コーナーまで行って、一郎さんがふとつぶやきました。

「僕らが小さい頃、もっと野菜と果物コーナーが広くて、色々な野菜があったよね。昔ブドウが好きでよく食べたよ。今は手が届かないけど」。

病気や害虫に弱いブドウは、この時代では無菌状態で栽培されたものがわずかに流通する、1房9,000円という高級品になりました。ブドウがなくなる、ということは、ワインもなくなりました。ブドウだけではありません。病気や害虫に弱い野菜と果物は、全てなくなってしまいました。

「そういえば、私、昔、桃が好きだったな。今はもう食べられないんだよね」と由美子さんがそっとつぶやきました。

帰りがけにレジに並んでいる時に、ポスターが目に入りました。

「幻のコシヒカリ入荷!5kg 35,000円で限定販売」と書かれています。

イネは害虫、そして病気に特に弱いため、農薬がなければ正常に育ちません。現在では、お金持ち向けにごく少数だけ生産されていて、主にお米で育った中高年以上に人気です。お米が高いので、日本のほとんどすべての食卓からご飯がなくなってしまいました。

お寿司やさんは少しは残っていますが、1か月の給料と同じくらいの値段がするそうです。一郎さんも、由美子さんも行ったことはありません。

「もし、15年前に農薬が禁止されていなかったら、世の中はどうなっていたんだろうね」と一郎さんは言いました。

「農薬はそりゃあ人体に害があるから、良くないことは分かる。だけど、農薬をきちんと落として野菜や果物を食べれば、そこまで危険じゃなかったと思うんだよね。むしろ、農薬をなくすことではなくて、農薬をいかに取り除くか、落とすかに人間の英知を向けるべきだったんじゃないかな」。

そうつぶやいて、コシヒカリのポスターをじっと眺めたのでした。


上記は「もしも農薬がなくなったら」という話ですが、農薬がなくなると、病気や害虫から作物が守れないため、一部の作物は現実的に栽培できなくなります。

私たちは、農薬をなくすことはできない、しかし、「食品を口にする前にできるだけ農薬を取り除くことはできる」という考えに立つべきではないでしょうか。

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